脳梗塞 ワレンベルグな日々

ワレンベルグ(症候群)は脳梗塞の一種

脳が壊れた に共感【WB09】

脳梗塞で約4ヶ月弱、2つの病院で入院となり、結果
主に、小脳と延髄の梗塞で療養とリハビリをした。
運動面の機能、そして嚥下障害などの治療である。
半月前に退院、全般的に徐々に回復へ向かっている。

ただ運動面の機能、具体的には立ったときのバランス
が、未だ上手くとれない、焦らずに日々の「宅リハ」。
普通に立ったり歩いたりという基本動作、この回復が、
自分の思惑よりは手応えがなく、常に歯がゆい。

ただこれでも、脳梗塞の中では、比較的障がいが残ら
なかったほうではある。発症直後は、全てがリセット
され絶望感しか無かったところから、ここまで来れた
ことは奇跡!と退院後は思っていた。
でも、、ここからが第二の戦いになるのかと。。
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本の退院後の精神的な動揺や葛藤にすこし共感。

脳が壊れた、、いろんな症状、いろんな感情が交錯
し、こんなことも分からないのかとか、別の人格が
生まれたりとか、、それがたぶん健常者からすると、
「頭おかしくなった?」 一言で片付けられてきた
事なのかと思ったりする、そこに光が当たっている。

著者は、自分とかなり症状が異なり、基本は動け
るし、モノを食べれる。しかし、高次機能障害と
いう、主に記憶や判断を行うところの機能が、損
なわれている(幼児のようにリセット)状態。

退院、復職、生活の再開となるにつれ、葛藤。
要は、見た目は普通、しかし、子供のように感情の
や行動の抑えが効かず、記憶、情報処理力が小さい
ことから、いろんな生活トラブルを生じる。
発達障害認知症の症状と似ているとのことだ。
脳がやられて、心もやられてしまう。問題は、
それを、周囲や世間が分かってくれないことが多い
ということだ。

ここから、自分の事になるのだが
自分は高次機能障害では無かったのだが、やはり脳
の一部がダメージを受けたせいか、複雑な事を考え
ると頭が回らないと感じることや、疲れやすいし
やや感情的になりやすくなっていると思う。
そして、退院後、さらなる回復に向けて手応えを感じ
たいのだが、なかなか。それが焦りにもなる。
さらに、入院中にもあった症状で、手足のしびれ等
がやはり治まらないことも、多少イライラする。
(実際、成果が出にくい領域だ) そして家族、
妻からの「体調は良くなったのか?」との問いにも
素直に返せない、良くならないと答えて独り腐る。。
そういう情緒が、周りに居るヒトには分からないと
いう無力感がある。でもリハは継続が必須。
宅リハは、その無力感という敵との個人的な長期戦。

さて具体的に、次のステップは、再就職すること。
これは、家族に支えられての生活よりレベルが高い。
就職出来るほど(仕事にさし触りがでないような)
症状の回復、知力の回復がポイントになるだろう。
そして情緒(コミュ力)の安定が伴えば言うことなし

どこまで戻せるかだが、入院時のリハのモチベーシ
ョンは、いったんゼロリセットされた脳の影響で、
何も出来なかった事が一つずつ出来るようになる事、
この成功体験によってここまで来た。今後も同様、
生活の中で一歩一歩、出来ることやワクワク(こん
なこと出来ると良いな)ということを増やす。
そして、それを周囲と共有したり承認されていくこと
が今後は必要と自分は思う。

自己リハという陰の努力(戦い)と、出来るが増え
ているという周囲の安堵を得ること。そんなかんじ
でぼんやりと脳梗塞からの回復を思うのだ。