脳梗塞 ワレンベルグな日々

ワレンベルグ(症候群)は脳梗塞の一種

退院して2ヶ月、いちからはじめる【WB12】

 22日(木)は、退院約2ヶ月後の経過観察面談。約1ヶ月ぶりリハビリ病院、この6月末に富山を去る事を改めて伝えて、最後の挨拶をした。
 6月末と言えば、大晦日発症からは半年過ぎた事になる。今がある全てに感謝、そして今新たな決断だ。
これからは一病息災を願い、「いちからはじめる」
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 朝から雨、午前10時からの予約、朝9時には自宅を車で出発。30分ほどの距離だが、運転直後はまだふらついたりするので移動には余裕を持つ、後遺症はまだまだ続きそう。

 面談は鹿児島への移動について、病院の紹介状の受取などがメインで特に問題なし。食後にやや痺れるのでビタミン薬を追加処方してもらい、病院を後に。
2月に転院してから4月末に退院後もお世話になっている先生との会話も今日が最後のあいさつ、言い尽くせないほどの感謝。
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 面談が済んだあとのお楽しみの再訪のパン屋さんは、病院からすぐ近く。これで510円このパン屋との出会い、美味いパンが味わえるようになった日常にも感謝。

 文庫本、古い中古本との出会いもまた感謝。励まされ新たな決断の味方になってくれた二冊の本。
(長くなるが感想と思いを書いてみる)

 ①壊れた脳、生存する知…をようやく読み終える(あとがきまで、これほどいい本はない)。 
結婚後30代で脳卒中に罹り、その後出産した後も数度再発し重度の後遺症と闘いながら仕事、子育て(最終的には離婚も)という外科女医であり脳卒中患者でもある作者。脳梗塞の私に示唆に富む内容に溢れている。
 題名の通り、脳に高次脳機能障害(壊れた脳)を抱え、自らの異常、病院や社会で差別的扱いに戸惑いながらも腐らず、仕事や子育てに悪戦苦闘しながらも「社会生活が最良のリハビリ」という彼女、そのエネルギーに勇気づけられる。三度の脳出血手術をうけその度に職場復帰。生き残った勝者と言われ、謙遜しつつも院長として彼女は患者さんに、勝者としての誇りを持って社会に戻って欲しいと説いている。
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 それにも通ずるのであるが、松浦弥太郎の本。
②「いちからはじめる」
 まだ序章を読んだだけだが、さっそく、Uターンした時の思いと重なる、本の中の、この先の人生をより良いものにするには?というテーマへの筆者の答えもまた…  (ポイントは)ゼロからでなく、イチからはじめる。
 暮らしでも仕事でも、なんかの状況に直面したとき、全く困らずに「(ネットや)誰かがいいと言ったやり方」「過去(の踏襲で)何となくやってうまくいったやり方」でスムーズに悩まず処理することに慣れきっている、そういう誰かがやった/過去の踏襲ということを一旦捨てる(勇気と手間を惜しまず)、イチから考えて(悩んで)みてはどうかと問う。
まさに、3年前の大義、、実家へのUターンと特に転職(31年勤めた民間の技術者から公務員事務職への転身)は、ゼロからに近い、いちからのはじまり、だったなぁと。海外経験だとか客先対応経験はあったが大義ひとつ体ひとつ、初めは簡単では無かった。でも職場環境、人に恵まれた勤務先で素晴らしい経験ができた。

 そして、今回の大病…体力喪失や失業で社会的経済的な将来不安を抱えた自分(の今後)だが、、
 体調は奇跡的にかなり回復したが、家族や社会の助けが必要な人生を自覚、妻が残る鹿児島に戻る事を選択。即ち、大義よりも大病後の人生。ここでのツテ、繋がりは白紙にはなるが、3年弱の事務経験(技術者からの挑戦)などをココロの支えに、嫁さんと鹿児島で再びイチからはじめる、、
がまずは回復を優先、そしてやがて自分を使ってくれる勤務先が見つかればありがたい。

まぁ自分の答えはもう先に決まっている。二冊の本は、踏み出す時の杖や道標のようなものか。