脳梗塞 ワレンベルグな日々

ワレンベルグ(症候群)は脳梗塞の一種

台風、亜熱帯、読書

 朝から不安定な天気、南の島には既にものすごい勢力の台風、島の人の生活にダメージ、倒壊、停電、断水など引き起こし、なぜかUターンしこちら本土南九州にも向かって来そうな状況。
 返却期限の迫る本を朝から読んでいる。今のところ、急に激しく雨が降ったりやんだりのここも、明日以降危なくなるかも知れない。亜熱帯に生きていることを改めて、、
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 一気に9冊も借りてきた本、何とかほぼ読み終えた。
 瀬尾まいこ氏の2冊、すこし期待が大きすぎたか、自分的には大したことがない。エッセイの『見えない誰かと』は、共感できる部分があったりしたり、作者の生い立ちを知る本だったが、学校のいじめが主題となる『温室ディズ』は、悲しく辛くなるばかりで未来への救いが(私には)見えなかった。湊かなえの本などは重い内容ではあるが、伏線回収しながらどこか救いみたいなものがあったような気がする。あくまで自分のこの本に対するモノなので、また別の著書に期待。
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 門倉タニアさんの本。自分と年齢が近い、鹿屋市に現在居住、母方がドイツ(ドイツつながり)、ご主人と二人(お子さんはいない)ということで、彼女のいわゆるシンプルな考えや前向きな生き方はどことなく自分に親近感を持たせる。本業は、料理研究家であり、ドイツ人の母を持つ彼女のドイツ風の料理の紹介が少し懐かしく、ライフスタイル提言なども、ドイツと日本の視点がちりばめられている。
 この2冊の本、書かれた年代が左は2016年(コロナ前)、右が2020年のいわゆるコロナ下でこれからどのように考え暮らそうかという本、比較しながら読むのだが、基本スタンスがぶれてなく正直で潔く、読んでいて同じ世代として気持ちが良い本。
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 東京を拠点に仕事をされていて時々ご主人の実家にある家に戻るという暮らしをしていた前著書のころに対して、後者はコロナを機に鹿児島の家に拠点を移し、仕事のペースもすこし落とされて、ここでの生活がいろんな意味で豊かである(豊かになるよう工夫している)ことを書かれている。無論、鹿児島の気候の現実の厳しさ(カビが生えやすいとか)も、東京での便利な暮らしぶりとその影も、隠してない、そしてドイツと鹿児島のそれぞれ良いところを理解し無理せず引き出している。療養だが鹿児島に戻ってきた自分の未来を後押ししてくれているようにも。

 さぁ明日が返却日なのだが、お天気は少し落ち着くだろうか・・不安定な空模様。

 不安定なオーディオ、sharp 1bit は、この南国の空気感、高温と湿度に耐えながら、電源を入れると毎回カチカチ、まるで小言を言うように辛うじて立ち上がる。
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 いったん立ち上がれば自然な文句のつけよう無い音を聴かせる、この年寄りは今は少々うるさいが良い仕事を昔からする。デジタルアンプながらアナログに近い分解能が基本性能、当時は画期的な技術、1ビット。今やA/D変換技術、圧縮再生技術も進み、波形上の分解能、再現性はこれを超える小さな箱がごまんとあるが、この年寄りにCDを聴かせてもらうと部屋の空気感が変わる、スペックには表れない味や艶、鮮やかな感じが自分には聴こえるのだ(聞いてる耳のほうの劣化、幻聴という噂もあるが)。
 何度か当方blog に登場する彼も、異国のフランス、ドイツに渡った戦友の一人であり、ヨーロッパの湿度のない夏の空気が恋しいはずだ。製造されてからほぼ20年以上の月日、私がここ南国に転がり込むまでの三年間はあまり出番もなく調子も悪く静かに眠っていたとのことだが、そのまま亜熱帯の楽園で永眠してしまわないよう、日課としての火入を欠かさないようしている。くたばるにはまだ早い、と言い聞かしている。
みな、生きていれば歳をとり、どこか悪いところも出てくるが生きてく上で、受け入れることも必要。