脳梗塞 ワレンベルグな日々

ワレンベルグ(症候群)は脳梗塞の一種

後遺症2 嚥下障害ー経鼻管生活【WB02】

脳梗塞、ワレンベルグ症候群の特徴的な症状
の一つが、この嚥下障害だ。
食べ物、飲み物が喉を通らなくなる、、唾す
ら飲めなかった。食事は、入院後ほどなく、
流動食、鼻から咽喉を通り胃まで達する管を
通しての液体食を開始し、約2ヶ月続いた。
この管との生活は、意外と辛かった。

四肢の麻痺や障害が比較的ましなワレンベルグは、
運動機能障害は、日々リハビリでの改善がわりと
はやくに実感できるのにくらべ、
嚥下障害は、いわゆる延髄の反射、神経の問題
で、喉が食物に反応しない限り、改善実感がない。
そして、その回復度合いも中々みえないのである。
晦日の発症で、運び込まれた急性期の
救急病院では、嚥下のリハ担当が、正月2日
から毎日2回、口や喉のトレーニングをしに
きてくれたが、一向に良くならなかった。
急性期ということで、無理に水など飲み込み、
誤嚥性肺炎を引き起こすと、体力がない時
だけにひとたまりもなく、あまり無理な
アプローチ も取れなかったと思う。

辛いのは、唾液の処理と経鼻管からの流動食。
前者は唾液や痰などが口の中に溢れるため、常に
ティッシュを持ち歩き、吐き出し処理しなければ
呼吸ができないのだ。寝る時も常備である。
そして鼻の管、栄養を直接、胃に入れる管が、
入りっぱなしで、管が鼻奥や喉に触れて、涎や痰
がとまらないから、週単位で箱ティシュを消費。。

ちなみに、、流動食は入院後7日目位から、点滴
に代わる栄養摂取となったが、1日3回で、流動中
各1時間半ほどベッドで寝ていないといけないので
辛い。
理由は、この流動食が管を通ると、体温に比べ
低温な液体食により、管が冷え鼻奥喉が刺激され、
痰や唾液が死ぬほど出るゴールデンタイム?だから
である。何も出来ず、何もする気が起きない時間、
これが早朝5時過ぎからと、昼12時との夜の7時位
に毎日ある。。
看護師には、準備と終了時の点滴流動食の対応を
頼まねばならないことも苦痛であった、なぜなら、
急性期病院の彼女らは、目が回るほど忙しい毎日で、
同じ階に目が離せない重症者もいて、仕方ないが
後回しや放置になりがちであった。いちいち言う
のも辛かったし、よく遅れたのも事実。

この管が抜けたのは、3食の食事が食べられる様
になった3月中旬。その間約2ヶ月、この管が入って
いたことになるが、管が抜けた時は、苦しみから
ようやく抜けられるということで、歩けるよりも
嬉しかった。回復期病院に場所は移っていたが、
看護師さんも、手を叩いて喜んでくれた。

鼻からの管は、人目にもつく。ワレンベルグ入院
患者でリハビリ室でガンガン動ける人は私だけ。
そう、管有り患者といえば、私なのでリハビリの
スタッフも気になっていたようである。
スタップ誰もが、スッキリしてよかったといい、
祝福されながら、鼻の管は卒業できたのである。
(実際の飲み込み・食事訓練は別記事で。)